部下に嫌われないデザインフィードバックとは?
こんにちは。はなさくのです。
Webやゲーム業界のデザイナーとして働いていたときに、様々な上司からデザインのフィードバックをいただき、少しずつですが成長してきました。
そこで、実際に私がもらったフィードバックの中で、いくつかカテゴライズできたのでまとめてみました。
デザインフィードバックの種類
今回は、フィードバックする側の立場からカテゴライズしてみました。
- ① 相手の成長を期待した上で及第点がとれるデザインに仕上げたい場合
- ② 自分の時間、労力を最小限にしてデザインを仕上げたい場合
- ③ 少ないターンで高品質のデザインに仕上げたい場合
- ④ 自分好みのデザインに仕上げたい場合
① 相手の成長を期待した上で及第点がとれるデザインに仕上げたい場合
部下や外注先などで、自分と長く関わる可能性が高い場合には、相手を成長させていくフィードバックがオススメです。
ダメな理由を説明して、解決するためのヒントを出しつつ、相手に考えてもらうようにします。このとき、自分の中に正解のデザインがあっても、押し付けないことが重要です。
相手が出してきたデザインをベースに、更に良くするには何を足すか、引くか、組み替えるかという考えにシフトする方が上手くいきます。
そうすることで、自分には思いつかなかったデザインを相手から引き出すこともでき、自分も相手も幸せになります。
この方法は、はじめに時間はかかりますが、デザイナーが成長していくにつれフィードバック回数も減るので、どんどん自分が楽になっていきます。
② 自分の時間、労力を最小限にしてデザインを仕上げたい場合
自分の時間が確保できない場合や、デザインの方向性などに迷いがある場合には、できるだけ相手に時間を使わせるフィードバックをしましょう。
方法としては、自分が思い描くイメージや世界観のみを伝えて、それに対して複数案を提出してもらうようにします。
その後、イメージに近いデザインが出てきたら、それをベースに一歩踏み込んだ指示出しへ移行します。
この方法は、中堅デザイナーに対して行うと効果的です。デザインの制約が少ない分、自由に案だしができるので、楽しいはずです。
デザイナー歴が浅いと、答えが分からないまま迷走し、やりとりの回数が増えて疲弊する可能性があります。具体的な指示がないまま想像しながら進めるので、考える力はつきますが、精神的にはキツイ状況かと思います。
③ 少ないターンで高品質のデザインに仕上げたい場合
締め切りが迫っていたり、外注先の修正依頼に回数制限がある場合には、少ないターンで高品質のデザインに仕上がるように指示を出しましょう。
この方法は、自分の負担が比較的大きいです。成果物に対して、修正したい内容を、詳細に分かりやすく相手に伝える必要があるからです。色まで数値で指示することもあり、自分で作業した方が早いと感じる人も多いはずです。
また、この手法を継続していると、デザイナーのモチベーションが下がり、初稿の時点でクオリティが低いものが上がってくる可能性が高いです。なぜかというと、どうせ細かな指示が来るから、初稿はこれでいいやという心理が働くからです。
このフィードバックを長く続けるのは、お互いのためにならないので、適度に使い分けるようにしましょう。
④ 自分好みのデザインに仕上げたい場合
アートディレクターの権力が強かったり、指示する側に正解のイメージがある場合には、この手法を使用します。
自分が思い描く正解かそれ以上のものが相手から出てこないようであれば、すべてひっくり返して最初から作成してもらうという状況も発生します。
そして複数回やりとりしても希望のデザインが上がってこなかった場合には、自分で引き取り作業をすることになります。
これをすることで、最終的には高品質なデザインに仕上がるかもしれませんが、作業を中断させられた相手のモチベーションが下がるのと、指示者自身の作業が増えることを考えると、あまりオススメはできません。
部下に嫌われるフィードバックとは
上記にあげた4種類のフィードバックですが、③④をし続けていると部下に嫌われる率が高いです・・・(汗)
どんなデザイナーでも、自分で考えて表現したいという欲は持っているので、それを全否定されたり、作業を取り上げられたりすると凹みます。
モチベーションも下がります。
できる限り①か②のフィードバックを心がけましょう。
100%を目指さないデザインフィードバック
私が実際に受けたフィードバックで良かったのは、上記①です。自分が作成したデザインをベースに修正指示をもらえるというのは、本当に勉強になります。
この指示出しができる上司は、多くの経験を積み、様々なデザインに触れ、かつ、デザイナーの承認欲求を理解している人です。
また、最終的にOKを出すラインとして100%を目指していないというところがポイントです。85%を越えれば合格点という意識で、指示出しをしている方が多いです。
デザインのクオリティとお互いの労力とモチベーションを天秤にかけながら、状況に応じたフィードバックができると良いですね!
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